ワールドカップ グループ G 3強1弱か1強3弱か

【グループG】
ブラジル
北朝鮮
コートジボワール
ポルトガル


●ブラジル
過去のブラジル代表に比べてメンバー的に強いか?と言われれば決してそんな事は無い。
が、近年で言うと94年がそうだったように、要所要所に要となるべき選手が並び、極めて安定したチームである事が予想される。
その安定感をもたらしたのは奇しくも94年のキャプテンだったドゥンガ監督。選手時代でさえ時にはチームメイトの反感を買ってまで勝利のメンタリティを植えつけた男が監督になって植えつけない訳がない。
主な戦術はカウンター。高い守備力もそうだが、この戦術を成立させるのはカカ。世界で最もカウンターを得意とするMFと、決定力の高いFWが少人数で破壊力抜群のカウンターを可能にする。
ブラジル史上最高のリアリスト監督が作り上げた勝つためのチーム。アジアに続きアフリカも制するか。


北朝鮮
徹底した守備とカウンター、加えて強力なFWを擁する。
親善時代ではメキシコ、パラグアイと接戦を演じ、ギリシャと引き分け、このリーグでなければ充分に期待の出来るチームに仕上がった。問題はこのリーグである事。完璧にプレーしたとしても尚、突破の可能性は高くない。

コートジボワール
ドログバは何とかW杯に出る事は出来るようだが、万全の出来で挑めなかったのはかなり痛い。
それでも攻撃陣に関しては、アフリカで、の括りがなくても随一の破壊力を誇る。アフリカらしいスピード・パワー・テクニックを兼備した選手はスタメンだけでなく控えにも及ぶ。
しかし懸念はドログバの怪我。
圧倒的な攻撃力も、ドログバと言う確固たる軸があってこその事。
メンタル面では不安の多いアフリカ勢だけに、軸が綻ぶと一気に崩れる可能性はある。

ポルトガル
今やサッカー界トップのスターとなったクリスティアーノ・ロナウドがいるが、このチームのいつもの課題はセンターフォワード
前大会でも活躍したシモン、かつての黄金世代のエース、フィーゴがそうだったように、サイドアタッカーの才能には事欠かないが、CFにはいつだって事欠く。
欧州予選でプレーオフに行くまで苦戦したように、前回大会ほどの勢いは今は無い。クリスティアーノ・ロナウドが得点力まで解消できる存在になれるか、それに全てがかかっている。


MOMENTS――クリスティアーノ・ロナウド自伝

MOMENTS――クリスティアーノ・ロナウド自伝

■総評
ライバル達が不安要素を持つ中、ブラジルの一人旅も充分に考えられる。
それほどに今大会のブラジルは強いとみた。
2位争いは熾烈。
ポルトガルの得点力は解消されているか、
ドログバの穴はドゥンビアで埋まるか。
それが解消されなかった時、北朝鮮にも僅かな光は見える。
替えの豊富さで若干コートジボワールに利があるか。


◎ブラジル
コートジボワール