W杯 グループ A 斜陽フランスは再び上がるか

【グループA】
南アフリカ
メキシコ
ウルグアイ
フランス

南アフリカ
開催国と言うアドバンテージを生かせるだけの戦力があるのかどうか。
マッカーシーピーナールなどのプレミアリーグ所属選手が何処まで活躍出来るかだが、実際のところ初出場の98年の方が気勢も良かった気がする。
不振を囲い、昨年秋に監督解任劇まで起こったほどだが、代わって就任したのが前任者でもあるパレイラ
ナショナルチームの監督を数多く経験し、アメリカ大会ではブラジルを優勝に導いた、所謂W杯の勝ち味を知っている監督。短期決戦は殊の外監督が重要なだけに、意外と面白い要素かも知れない。

●メキシコ
日本がもっともお手本にするべき、とよく言われるチーム。
イングランド、オランダに手痛い敗戦をしたものの、ここ数大会のW杯での安定感は高い。
イングランドにはカウンターで沈められはしたが、ポゼッションでは大分圧倒していたようだし、中盤の能力は相変わらず高いはず。
カニ挟み」で一躍草サッカーの人気者になったブランコは未だに現役。
ドスサントスは近年のメキシコでは最も才能のある選手扱いをされてる選手だが、いかんせん伸び悩み中。

ウルグアイ
すっかり中堅国以下になってしまった過去の優勝国。
今回も結局プレーオフからの出場となった。
アトレティコで再び輝きを放ちだしたフォルランと、アヤックスで鬼のように点を取っているスアレスの2トップをはじめ、顔ぶれは充分にグループ突破を匂わせる。
で、勝てないのは組織力の欠如が原因か。
とは言え短期決戦だけに、どちらかのFWがはまればそれだけで面白い。2人ともそれだけの力はある。

●フランス
欧州予選もユーロも、ボロボロに弱ってしまったフランス代表。
しかし近年のフランスを見る限り、成績はほぼジダンの活躍に依存していた為、これが不振なのか、居るべきところに戻ったのか計りかねるところ。つまり今大会は、以前の第2勢力に戻るかどうか、フランスの今後を占う大会でもある。

惨敗に終わったユーロとの大きな違いは中盤の構成。
マケレレ、ビエイラと言う長くフランスの底を支えた選手を外し、グルキュフリベリーと言う、新たな攻撃的才能を前面に押し出す布陣になった。
不安点は不振のアンリ。元々W杯への縁は薄い彼に代わる新星の登場が躍進の鍵になる。

■総評
シード国が開催国南アフリカという事もあり、かなり楽なグループになる事が予想されたが、最後の枠に飛び込んだのはフランス。北中米もメキシコが収まり、それなりに見所のあるグループになった。
このグループの本命は、98年や06年よりも戦力が落ちたとは言えやはりフランス。
欧州予選プレーオフの疑惑のゴールといい、まだ強烈な運が彼らにはある。
そして運が向けば躍進できるだけの才能も保持している。

対抗馬は横一線。
が、戦力的に下降線を辿るメキシコよりも、地の利以外に勝機を見出せない南アフリカよりも、戦力は充分にあるウルグアイに少し分があるとみた。

◎フランス
ウルグアイ

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